サドベリーの裁判

  • 2019.11.12 Tuesday

  •  アメリカ・ボストンのサドベリーバレースクール(Sudbury Valley School)には、生徒達による「司法委員会(Judicial Committee)」が設置されていて、毎日、生徒の子達からの訴えに対し、裁判の形式でジャッジされています。

     サドベリーの「子ども達による学校自治」のとても分かりやすいシステムです。

     

     西宮サドベリーでは、この裁判のシステムは毎日のミーティングに入れられています。

     日常のちょっとしたルール破りから、スクール内の生徒同士のいざこざに対する学校としてのジャッジまで、社会の裁判と同じように、幅広く訴えが挙げられてきます。

     

     先日も、7歳の子から「一緒にゲームをやっていた子から「馬鹿」と言われた。ペナルティを科して欲しい」との訴えがありました。

     西宮サドベリーでは、相手に対する一方的な暴言や蹴られたなどの暴力に対しては、停学・退学に繋がるほどの厳しいルールとなっています。

     

     ミーティング内とはいえ、訴えに対しては、きっちりと裁判の機能を持つので、まずは訴えた子と訴えられた子の双方から、独立してそれぞれの状況や意見を聞きます。

     

     西宮サドベリーでは、「ミーティング内では嘘の発言をしてはならない」というルールがあり、故意的にそれを破ると最悪の場合、退学処分に繋がります。また合わせて「ミーティング内では感情的にならない」というルールもあり、社会の裁判と同じように、訴えた訴えられた子の両名ともに言葉の間違いにも気をつけながら、またジャッジ側の子達も感情論ではなく粛々と審議が進んでいきます。

     

     

     訴えた子、訴えられた子ともに、きちんと嘘が入らないように状況を説明してくれるのですが、オフィシャルなミーティングに上がってくる問題というのは、その時点で双方の言い分が食い違って、2人の中で解決できなかった場合が多いので、裁判として聞いていても発言が食い違っていることも多くあります。

     そこで、同じ部屋にいた子達を召集して、目撃情報を集めていきます。この子達も、上記のミーティングのルールに縛られているので、できるだけ客観的に状況を話してくれます。

     

     今回の訴えでは、目撃者を呼ぶ前に、訴えられた子も「馬鹿という言葉は使った」と言っていたので、状況としてははっきりしていたのですが、「ゲームを一緒にやっていて、訴えた子が柵を触って、飼っていた馬が逃げそうになったから、「馬が逃げるじゃん、馬鹿!」という流れで言った」ということでした。

     そこで、目撃者に集まってもらって、情報を聞いていきます。何人かの目撃情報があり、第三者的に聞いていると、訴えられた子のイメージの方が近くて、それほど強い暴言ではなかった、いうことでした。

     

     そこで、さらに訴えた子の意見も聞いて、「言われたのは嫌だった」「でもそれほど強く一方的に暴言を言われた感じではない」という事でした。

     

     今回のミーティングでのジャッジとしては、「馬鹿と言われて嫌だったことは認めるけれど、ペナルティが必要な暴言とまでは言えない」「今回の状況をペナルティ対象としてしまうと、今後、会話の流れの中での言葉でも強いペナルティが課せられることになってしまう」という判断で、馬鹿と言った子に対して「厳重注意」ということで決定しました。

     

     西宮サドベリーのミーティングでの裁判決定は、感情ではなくて、一般性・公平性を軸とした決定を目指すこととなります。

     今回の決定には、訴えた子も訴えられた子も、同意してくれました。

     

     

     サドベリースクールでの、「子ども達による自治」の一幕の紹介でした。

     

     

     

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    サドベリーには、芸術も読書もスポーツも。

  • 2019.11.05 Tuesday

  •  西宮サドベリーは、秋休みも明けて11/1より通常通り開校しています。

     

     もうすっかり、秋も深まってきた感じです。

     秋といえば、気候の良さから「芸術の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」とも言われますが、西宮サドベリーには、芸術も読書もスポーツも、充実しています。

     

    ◇西宮サドベリーの芸術

     スクール校舎には、「クリエイティブルーム」があります。

     

     音楽で言うと、スクール備品として、アコースティック&エレキギター・ベース・アンプなどのバンド楽器が揃っています。他にもデジタルピアノ・トランペット・ピアニカ・リコーダー等も。

     

     絵画では、iPad Pro12.9インチとApple Pencilが2セット、またPC用のペンタブレットもあって、デジタルイラスト描きの環境が整っています。

     アナログの方も充実。アクリルや水彩絵の具、各種スケッチブックが揃っています。さらにプロのイラストレーターさんも使っているCopicも全色あります。

     

     その他、デジタル一眼カメラのセット・木工用品・ミシン・たくさんのレゴブロックなどなど。

     

     

    ◇西宮サドベリーの読書

     こちらも、スクールに図書ルームがあり、まんが・小説・ノンフィクション・実用書などが本棚6本に揃っています。

     

     また、スクールの近くには、図書館や大きな本屋さんもあって、読書が好きな子達にも十分な環境だと思います。

     まんがが好きな子達には、サドベリーではプロジェクトで、まんが図書館・まんが喫茶などに行き、数千冊のまんがを心ゆくまで読むことも。

     

     

    ◇西宮サドベリーのスポーツ

     スクールには運動場は持っていないのですが、その代わりに、徒歩5分で大きなスポーツ公園があります。

     スポーツ公園には、野球場・サッカーコート・陸上トラック・テニスコート・体育館・武道場が揃っていて、また子ども達が走り回れる大きな公園も。

     

     

     芸術の秋・読書の秋・スポーツの秋。

     西宮サドベリーで思う存分、やっていってくれたら、と思います。

     

     

     

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    サドベリーから大学に行ける

  • 2019.10.08 Tuesday

  •  サドベリーを知って、その学び環境の素晴らしさには惹かれるんだけれど、でも「やっぱり勉強が心配…」という人達は、まだまだ多いです。

     

     確かに、多くの大人たちは小・中・高校と経験してきて、英語や数学などの授業を受けて勉強してきた人達です。なんとなく刷り込みで「授業を受けたから、勉強できるようになった」と思っています。

     

     けれども。

     サドベリーから大学に行けます。

     当たり前に、大学に行くことができます。

     

     

     まず、現在の日本の学校・教育関係の法律は古くから変わっていないので、サドベリースクールやシュタイナースクール、フレネ教育など、新しい学校は想定されていません。

     なので、法律上は「民間の学校」となるサドベリースクールから、大学へ行こうとすると「高校卒業の資格」を手にいれることが必要となります。

     

     けれども、これも「高認検」(高等学校卒業程度認定試験)というものがあって、サドベリーで自分のやりたい事を学びながら、自分のペースで1教科ずつ取っていくことができ、大学受験の資格を満たすことができるので、全く問題はありません。

     

     

     では、肝心の学力の方はどうなのか?

     サドベリースクールには、英語や数学などの授業はありません。

     

     けれども一方で、子ども達がサドベリーでやりたい事を追求していき、スクール卒業後に大学進学をして、大学で自分の追求したい分野をさらに深く専門的に研究していこう、という流れになるので、「大学に進学したい」子達のほとんどは、その時点で大学を受験できる程度の学力を備えていることが普通です。

     

     また、もし自分が進学したい大学に行くにあたって、足りない学力があったとしたら、それは自然とその子が勉強していくので、こちらも問題になることは無いのです。

     

     

     サドベリースクールでは、生徒の子が希望すれば、プロジェクトで各教科・各分野の専門の講師に習うこともできるので、その子の年齢に関係なく、かなり高いレベルの学力をつけることも可能です。

     学び予算で希望の参考書を買って、自分のペースでコツコツと進めることも、数学が大好きな生徒の子に子ども同士の学び合いをすることも、できます。

     

     あと、サドベリーの子達にとっては、「大学を受験する」のは「高校3年生、18歳」とは決まっていません。

     その子が「大学で専門的に学びたいと思った時」が大学を受験する時です。

     

     早くから自分のやりたい事を決めていて、サドベリーで準備を積み重ねていって、受験資格を得られる18歳で大学を受験する子もいるでしょうし、30歳くらいになって自分のやっていく事の中で、大学での学びが必要になったら、その時点で大学進学をするでしょう。

     

     サドベリーの子達には、それくらい自然に、大学での学びがあるのです。

     

     

     

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    サドベリーツアー

  • 2019.10.03 Thursday

  •  先週の2日間、サドベリーツアーの一行が西宮サドベリーに見学に来てくれました。

     

     「サドベリースクール」と一言で言っても、理念は共通ながら、それ以外は各スクールごとに千差万別だったりします。

     歴史が古くてサドベリースクールとして熟成されている学校、まだ新しくて色々とシステムを試行錯誤したり、生徒の子達で学校の基礎づくりをしている学校、自然の中で伸び伸びとした環境の学校、街中でシステマチックな文化の学校、生徒規模の大きな学校、小さな学校…。

     サドベリーの理念は同じで、文化が違う、という感じ。

     

     さらに、日本の中でも、サドベリースクールと名前がついていながら、大人の思いでサドベリーの理念ではなくなってしまった学校(基礎教科がある、大人が学ぶ内容を提供する)もいくつかあったりするので、きちんとした理念でやっている学校をきちんと見ることが大切かと思います。

     

     

     そんな中で「サドベリーツアー」は、きちんとした理念でやっている日本各地のサドベリースクールを、10日間ほどかけて見学してまわるという、サドベリースクールへの理解を深めるためには、最高のツアーです。ほぼ毎年開催されています。

     

     さらに今年のツアーは、メンバーがみんな、各地のサドベリースクールに在籍している生徒の子達、というもの。

     一般の方がメンバーの回は、サドベリースクールを外から見てのいろいろいな質問や、サドベリーの理解を深めるための話題などが、これも深く興味深くやり取りされるですが、今回のように、サドベリーの生徒の子達がメンバーだと、「自分のスクールとの違い」や「サドベリーの理念をより深く考えるための質問」などが中心で、より具代的に、より深く、サドベリーの話が繰り広げられたのでした。

     

     今回も、西宮サドベリーに来てくれた時には、

     

    ・生徒が学校運営に責任を持つということはどういうことか?

    ・サドベリースクールとデモクラティックスクールの名称を使う意図とメリット・デメリット

    ・ミーティングで決定することの意味

    などなど。

     

     サドベリースクールに関わっている人達(生徒・保護者・スタッフなど)やサドベリーの理解を深めたいと思う人には、この上なく面白くて深い話ではないかと思います。

     

     これまたサドベリーらしいのは、こういう話題が、生徒の子、スタッフ関係なく、全くみんな対等な中で意見を出し合って、考え合っていける、とても魅力的な環境だったということ。

     

     

     従来は各スクール1日ずつの見学になっているツアーの中でも、長く見学するために2日間を西宮サドベリーに充ててくれたのは、スクールとしてはとても自信となるところです。

     

     西宮サドベリーの長い歴史と実績が、他のスクールでも役に立ってくれるならば嬉しいです。

     同時に、西宮サドベリーの方でも、他のスクールのいろいろいな試行錯誤や考え方を参考にさせてもらいながら、西宮サドベリーの子ども達の学び環境をより充実させていくことができたら、と思っています。

     

     

     

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    サドベリースクールでの「総会」

  • 2019.09.24 Tuesday

  •  西宮サドベリースクールは今週末が、ミーティングでの最上位、年に2回行われる「総会」の開催日となっています。

     スタッフはそれに向けて、会計報告の資料やスライド作りなどで忙しい1週間な感じです…。

     

     さてこの「総会」。株式会社で行われている「株主総会」をイメージしていただくと、だいたい同じ雰囲気かと思うのですが、その年度の活動方針や戦略について、予算・決算などの会計報告が行われます。

     特別なのは、サドベリースクールでは、この総会にも生徒の子達が参加するということです。

     

     

     サドベリースクールの大きな柱の一つとして、「子どもたちによる学校運営」があります。これは文字通り、「生徒の子達もスクールの学校運営に関わっていける」というものですが、大切なのは、それが上べだけのさせてもらっている経験ではなくて、「本当の意味で完全に、学校運営に関われる」というところです。

     

     サドベリースクールでは、大人も子どもも同等の権利を持っていますので、総会に対して大人が行えるような、広報戦略案の意見や、年度の予算案の提出なども、もちろん生徒の子達が行えます。

     合わせて、各スタッフが担当として行なっている広報や渉外などがきちんと戦略どおり進められているかのチェックや、決算報告を見て、スクールの黒字・赤字額やスタッフの給料額なども、全て把握することができるのです。

     きちんと十分な情報を見た上で、生徒の子達は、学校運営に対しての理解をすることができます。(総会で扱われる戦略の資料や予算書、スライドなども全て、子ども達が読めるようにふりがなが付けられています)

     

     

     サドベリースクールにおいては、生徒の子達が、大人と全く同じレベルでの「スクールの学校運営」を行うことができ、同時に、大人と同じレベルでの責任も負うことになります。

     

     生徒の子達は、「子どもだから、大人に任せておけばいい」というものではないのです。

     サドベリースクールは、生徒の子達がジャッジを間違えれば、スクールが潰してしまうかもしれないのです。

     

     

     生徒の子達がスクールの学校運営に対して、完全な権限を持っている、ことを表すもう一つの例として、「生徒の子達が毎年度、選挙によりスタッフを選ぶ」というものもあります。

     毎年、サドベリースクールのスタッフになりたい人達がスタッフ候補として立候補して、現職・新人の中から、生徒の子達が「スタッフとして仕事をしてほしい」人に投票、その結果だけで、スタッフが決定されます。

     スタッフの任命権は、完全に生徒の子達が持っているのです。

     それだけに、生徒の子達が選ぶスタッフを間違うと、スクールを潰してしまうかもしれない責任を負いながら、真剣に投票してくれるのです。

     

     

     サドベリースクールは、「子ども達による学校運営」が行われています。

     

     

     

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    西宮サドベリースクール

    西宮サドべリースクールは、
    4〜19歳の子ども達を対象とした
    テストなし、時間割なし、
    子どもたちによる学校運営の
    21世紀スタイルの民間の学校です。
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